【FC】たこ焼きの技術の習得 vol.3

2022.08.09

たこ焼き屋を開業しようと考えている人の中には、飲食経験の方もおられるでしょうし、全く別業種で働いてきて飲食の経験が無い方もおられると思います。
飲食経験がある方からすると、たこ焼きを焼く技術については「家でやったぐらいしかないけど、まあだいたいやれば出来るだろう」と思われるかもしれません。実はそれで正解です。

一言で言えば「出来ないことなどない」ということです。ほかの飲食の難しい調理(例えば魚をさばく、肉を磨く、包丁の技術がいる)と比べると、たこ焼きはひとつの商品を一気通貫で繰り返し焼き続けますので習得が早いのは間違いないです。たこまるでもアルバイトスタッフがたこ焼きの焼き場を回す場面も多いです。

たこ焼きの味つけについても、今は色々と増えてきてますがそれでも店頭用で5種類ほど、店内でも15種類ほど(基本の味つけは6種類ほど、あとはトッピング)などと覚えることも多くはありません。

覚えることが多くないと言いながらも、たこまるの研修では約30日を設けております。
30日には店内のほかの一品の業務やお店の運営業務なども含めておりますので、たこ焼きの焼き場だけ見ると15日ほど、さらにはたこ焼きの焼く作業だけで見ると5日~7日で焼けるように考えております。
ではなにが難しくて、何に残りの8日~10日を割いているのか?ということですよね。

1.飲食店の意識や接客について

これも飲食店を経験されたことがない人をイメージして研修を組んでおりますので飲食店経験者からすれば当たり前のことが多いかもしれません。
わたしたちはお客様の口に入るモノを材料を調理して提供する立場にあり、たこ焼きを買いに来られる方や店内で飲食される方からすれば当然プロとしての立ち振る舞いが求められます。
学生のアルバイトスタッフの方でも、別の業種で社会経験がある方でも、自分が気が付かなくお客様からすれば信頼が成立しない立ち振る舞いが癖としてある場合があります。

このあたりは今も自分たち自身、客観的に自分を見つめ続け修正を繰り返してます。
研修期間だけでなくゆっくりと時間をかけて身につけていきたいですよね。

2.「さばく」という作業

メインがこのポイントになりますが、有難いことにワッと瞬間的に混みあったり、なんなら終日、人気店なら一日だけでなくずっとその状態が続くなんてことがあるかもしれません。

その時に普段通りに落ち着いて作業をひとつずつ手早く丁寧にこなせるかどうか、が課題になってくるかと思います。

たこまるの新人アルバイトの研修でも、営業時間外や忙しくない時間にゆっくり自分のペースでたこ焼きを焼いてもらうとなんの問題もなく綺麗に焼けるスタッフがほとんどです。
ところがピークタイムに差し掛かり店頭でも並ばれたり、店内でも注文が入って、uberも鳴って・・となると誰しも焦ってしまい、いつもの順序を間違えたりたこ焼きを焦がしてしまったりというケースが出てきてしまいます。

これについては繰り返しの経験しかない、と思いますので、研修期間中は補助がついて”焼き”なら”焼き”、”味つけ”なら”味つけ”とポジションを分けて動作に迷いがないように体に覚えさせていく作業が必要になると考えています。
ですので覚える時間自体は短く設定できますが、自分に落とし込んでいく時間を長く設定して自信を持って営業に臨めるようにしたいと考えております。

また、研修が外れても(もしくは開業されても)無理して1人でさばこうとせずに補助をつけて気持ちに余裕を持って回すことをおすすめします。
わたしたちも以前は焼き場もワンオペで、経験の高いスタッフ同士が「今日はこれだけ一人で回した!」と競い合ったりもしていましたが、お客様の立場からするとワンオペだろうがツーオペだろうが「速くかつ丁寧に美味しいたこ焼きを持って帰りたい」という気持ちだけなので、お店側からしても人件費のことだけを考えるのではなく、お持ち帰りの商品に間違いがないよう、スピーディーにお渡しできるよう負担を軽減させるほうが良いと思います。
結果このことは焼き場のスタッフの負担を減らして従業員の確保という視点からも大事なことと思います。

慌てるたこ焼きは美味しくない

お客様は「速くかつ丁寧に美味しいたこ焼きを持って帰りたい」と言いましたが、どれかひとつお客様に泣いてもらわないといけないとしたら、という話をよくします。
付け足して整理すると「速い」「丁寧」「美味しい」「安い(リーズナブル)」の要素の中で、申し訳ないですが一つだけ叶いませんとするならば、わたしは「速い」を諦めてもらおうと思っています。
これは自分が逆のお客さんの立場で考えれば分かりますが、忙しい店で早く提供しようとして慌てて中途半端なものを出されるのが駄目だと考えるからです。
あと1分、2分待ってもらえれば美味しく完成したたこ焼きが出来るのに、目の前で並ばれるお客様のプレッシャーに勝てず、つい舟にたこ焼きを包み始めてしまう・・。
それならばお客様に正直に「あと1分待ってもらえたらたこ焼きがベストでお渡しできるけどお待ちいただいても良いでしょうか」と伝えるほうが正解だと思います。